差別

小学生時代

雪ちゃんのお友達、香奈ちゃん

私たちが3年生になると、愛ちゃんの妹の雪ちゃんが1年生になり小学校に入学した。

ある日、愛ちゃんの家に遊びに行くと、雪ちゃんが可愛い女の子と遊んでいた。

雪ちゃんのお友達で香奈ちゃんという。香奈ちゃんはおしとやかな女の子で話し方もおっとりしていて、ガチャガチャして賑やかな私たちとは違ったお嬢様のような子。

そしてお人形のように顔も着ている服もフリフリレースが付いていて可愛い。

香奈ちゃんはしょっちゅう雪ちゃんのところに遊びに来ていた。私も愛ちゃんのところに遊びに行くと「じゃあみんなで遊ぼう!」となり香奈ちゃんも交えることが多くなった。

その日は、たまには私の家で遊ぼうということになりいつもの愛ちゃん友子ちゃんと雪ちゃん香奈ちゃんを連れて私の部屋で遊んでいた。

祖母が初対面の香奈ちゃんにどこの子か尋ねていた。香奈ちゃんは自分のフルネームと住んでいる場所を答えた。祖母のこの手の質問は私としてはいつもいい気持ちがしなかった。


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差別

私は祖母の態度がちょっと引っかかるなと思ったがたまにあることなのであまり気にせずにいたが、みんなが帰った後に香奈ちゃんの家の場所を詳しく聞かれた。

そして「もう遊ばないように。」と言う。

理由を聞いても答えない。「なんで?」と聞いても「なんでも!」と詳しく教えてはくれなかった。

また始まった…と思ったがこの時のことは頭の片隅に引っかかっていた一つで、大人になってから理由がわかった気がした。

あくまでも憶測ではあるが。

香奈ちゃんは川のそばに住んでいた。その家は特別変わったこともなく普通の家だったが、川のそばに住むカワダさんだった。

もしかしたら、差別だったのかもしれない。私はだいぶ大人になりその差別用語を知った時に妙に納得した。

でも、香奈ちゃんは漢字では【川田】さんだ。

その差別用語について、大人になったら今でも私がうまく説明できることではない。おそらく【エタ・ヒニン】ということかなと・・・。

その時の私は、祖母に理由がわからず遊ぶなと言われて香奈ちゃんを避けなくちゃならなかったことがとても悲しかった。


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